Former President Bush asks Obama to exit the car business

米国のジョージ・W・ブッシュ前大統領は、カナダのモントリオール商工会議所で行った講演で、オバマ政権に対し「政府は自動車産業と金融機関から手を引くべきだ」との注文をつけた。さらに「経済を回復させるためには企業を国有化するのではなく、民間企業が自ら立ち直ることが必要」だと語った。

いつの時代も大統領経験者というものは後任の大統領に無責任なアドバイスをするのが常。しかしながら、ブッシュ氏は自動車メーカーに資金注入をした張本人。当時の副大統領ディック・チェイニー氏の暴露によると、ブッシュ氏は破綻の危機に直面していたゼネラル・モータースとクライスラーに不良資産救済プログラム(TARP)の資金を注入し、この件を次期大統領に丸投げするための時間稼ぎをしていたという。

さらに、ブッシュ氏は過去にこう発言している。「経済が決して崩壊することがないよう、私は最善の決断を下した。自由市場経済のシステムを守るために、国が市場に関与しないという原理を放棄したのだ。過去半年の経済状況を振り返り、総合的な経済政策として考えれば、大きな一歩を踏み出したことを国民は理解してくれるはず」と、政府が金融機関や自動車メーカーの救済に関与することを認めているのだ。

彼が語った内容の正否はともかく、企業の国有化は、救済の最善策でないことは誰もが理解している。もちろん、オバマ政権もそう考えており、実際に「一刻も早く手を引きたい」と繰り返し表明しているのだ。とにもかくにも、この難問を引き継ぎ、最善の対処策を講じるのはオバマ政権の仕事である。前大統領の無責任な発言は不必要以外の何ものでもない。