ルノーから2つのホット・ハッチが発売される。
ルノー・スポールの名の下にチューンされたルーテシアトゥインゴだ。 ルノー・スポールとは名前の通りルノーのモータースポーツ部門で、彼らの競技を通して培った技術と感性を注ぎ込み、仕上げられたのがこの二台である。

ルーテシア・ルノー・スポール(以下RS)は、先代もフェイズ1、そしてマイナー・チェンジ後のフェイズ2と続けて日本にも輸入され、特にスポーツ指向の強い欧州車愛好家たちに熱く支持された。当初はフランス車の専門ショップが並行輸入という形で売り始めたのだが、あまりの人気に全国販売を開始。
ルーテシアが2005年にモデルチェンジし、翌年には新しいRSも追加されたが、日本では東京モーターショーで展示されたにもかかわらず、現在まで正規輸入されることはなかった。
だが、今年のジュネーブショーで発表されたように、フェイスリフトが施されさらに個性的になった現行モデルが、弟分のトゥインゴRSと共にこの10月から日本でも販売されることになった。

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ルーテシアRSは今回の改良で2リッター直4エンジンがついに202psに達し、1リッターあたり100psを超えた。6速トランスミッションでこれを自在に操ることができる。
0-100km/h加速は6.9秒、最高速度225km/h。ブレーキも強化され、フロントにはブレンボ製4ピストンキャリパーが奢られる。日本に輸入されていた先代のフェイズ2と比べてそれぞれ-0.3秒・+5km/hの向上だ。ただしボディも多分に漏れず大型化され(210mm長く100mm広く75mm高い)140kgも重くなった。

大きくなったルーテシアを嘆くような人は、トゥインゴRSの方がお好みかも知れない。こちらは先代ルーテシアより200mmほど短い(ただし幅と高さはやや大きい)コンパクトなボディに1.6リッター133psのエンジンを搭載。0-100km/h加速8.7秒、最高速度201km/h。動力性能は並だが、トゥインゴRSの魅力は大幅に強化された足まわりにある。
ルノー・スポールの各車は欧州では二種類の仕様が用意されている。スポーツ走行向けの「シャシー・スポール」とさらにシャープでハードなサーキット仕様の「シャシー・カップ」だ。
日本仕様のルーテシアRSがシャシー・スポールとなるのに対し、トゥインゴRSにはシャシー・カップが採用されている。より一層低められた車高と強化されたスプリング、そして17インチアロイホイールに195/40R17タイヤを履くことが特徴だ。 ただし本国では、シャシー・カップの後部座席は脱着可能なベンチタイプ(取り外せば17kgも軽量化できる)なのだが、日本仕様ではスライド式独立可倒リアシートとなっている。
さらに羨ましいことに、欧州ではルノー・スポール・エクスペリエンスと名付けられたドライバー・トレーニング・プログラムが開催されており、購入者はわずか1ユーロ(140円)で受講できるそうだ。日本で開催するのはやはり難しいのだろうか。

ボディ・カラーは注文生産色を含めるとルーテシアRSが7色、トゥインゴRSが5色から選べる。しかも色によってエクストラ・チャージが発生したりはしない。ただ、欧州では数種類の中から選べるルーテシアRSのインテリア(ダッシュボード、シート、シートベルト)が、日本仕様ではダークカーボンの内装色とシルバーのシートベルトに限られてしまうのは残念だ。せめて「ジョン・シリウス」という鮮やかな黄色のボディには、内装もイエローを組み合わせたいところである。

希望小売価格(税込み)はルーテシアRSが299万円、トゥインゴRSが250万円。派手なサイド・デカールはオプションだ。
イタリアのアバルト勢あたりと比較して悩みそうだが、あちらは小排気量+ターボなのに対し、F1に初めてターボチャージャーを持ち込んだルノーが自然吸気で勝負というところが面白い。