財務状況の悪化に伴い、ドイツの高級車メーカー、ポルシェは系列の自動車卸売会社ポルシェ・ホールディングを担保に子会社のフォルクスワーゲン(VW)から今年3月、7億ユーロ(約946億円)の融資を受けた。しかし、9月の返済期限を前に、VWは今がチャンスとポルシェ側に買収を提案。しかしポルシェはこの提案を拒否し、復活に賭けるようだ。

ポルシェの現状からすると、946億円の9月中の返済は難しいと見られている。そこでVWと同社の大株主であり、VWへの買収を支持している独ニーダーザクセン州は、ポルシェ株式の49%を30億~40億ユーロ(約4000億~5400億円)で引き受けると提案し、ポルシェ側に6月末の回答を求めた。拒否した場合、ポルシェは前述の融資を9月に全額返済しなければならず、返済が滞ればVWはポルシェ・ホールディングを手に入れることになる。

ポルシェ側の鼻息はこれまでになく荒く、VW側の申し入れに耳を貸そうとしない。「今どき、脅迫まがいの提案とは・・・。両社の利益のために、VW側が頭を冷やしてくれることを望んでいる。」と強気の発言だ。これに即座に反応したVW側は「脅迫ではない」と一言で片付けた。

ポルシェ側には経営を立て直す時間がまだ十分ある。同社への投資に意欲を示すと思われるカタール投資庁との交渉も、大詰めを迎えているそうだ。今後の動向から目が離せない。