デラウェア大学で海洋政策を専門としているジェームズ・コーベット教授によれば、船から排出される汚染物質は、沿岸だけでなく内陸の環境にも悪影響を与えているらしい。
それにもかかわらず、船に対する規制は、世界で使用されている輸送手段の中でも緩い部類に入るということだ。これは大問題だ。では船舶はどれほど地球を汚染しているのか? イギリスの高級紙『Guardian』のウェブサイトによれば、世界最大級のコンテナ船1隻が排出する汚染物質の量は、自動車5000万台分の排出量と同じで、さらに、15隻の最大級コンテナ船から排出される窒素酸化物と硫黄酸化物の量は、自動車7億6000万台分の排出量にあたる。
これらの情報が本当であれば、信じがたい規模である。

最大級の船舶が搭載する109,000psのエンジンが、年間約280日活動しているとして計算された排出量であるが、必ずしも船のエンジンが問題視されているわけではない。それどころか、船のエンジンは、どんなエンジンよりも非常に燃費がいいのだ。問題は、船の燃料である重油と、船の排出ガスに対して厳格な規制がないに等しいことにある。

最近は、多数の国が強硬策を打ち出している。例えばアメリカは、汚染物質をまき散らす船をアメリカ沿岸から230miles(約370km)以内に近づけないように規制をかけようとしている。イギリスなど他の国も、この規制に追随する動きがあるようだ。
これが船の排出規制につながるのであれば、良いニュースと言えよう。