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表情を変えないポルシェのエンジニアを助手席に、時速85マイル(約136キロ)でポルシェの新型モデル、カイエンSハイブリッドを試乗していると、地平線で車が増え始めているのが見えた。数万ドル(数百万円)はすると言われているテスト車を衝突の危険にさらすわけにはいかないと思い、そっとアクセルから足をはずした時だ。不思議なことが起きたのである。突然、タコメーターの針が0rpmの位置まで下がったのだ。3リッター直噴V6スーパーチャージャーが完全に停止したにもかかわらず、ポルシェカイエンは静かに走行を続けている。ここはドイツ・シュトゥットガルトのアウトバーン。車内では、風とタイヤの音がわずかに聞こえるだけだ。
渋滞かと思ったが、シュトゥットガルトを走る車の数は減り始めた。速度を落とすことなく、15秒から20秒ほど電気モーターのみで走行したのち、再びアクセルに足を戻した。するとタコメーターは息を吹き返したかのように再び動き始め、右の登坂車線へ移ろうとする時にカイエンはすでに時速95マイル(約152キロ)まで加速していた。タコメーターの針の動きとは裏腹に、エンジンが瞬時に再始動したことに気付くことはない。カイエンSハイブリッドのプロジェクトマネージャーMichael Leitersは、助手席で微笑んでいる。
技術的な欠陥ではない。我々はポルシェが「セーリング(=ヨットを走らせる)」と形容する技術を目の当たりにしたのだ。ポルシェいわくこの技術は、他の自動車メーカーが、「振動の問題を解決することができない」として"実現は不可能だ"と見限っていたものだそうだ。タコメーターの針の動き以外に、変化するものは何もない。電気モーターとエンジンの切り替えは驚くほどスムーズで、まったく気付かないほどだ。背もたれに背中をぶつけることもなければ、不快なエンジン音が発生することもない。振動で頭がカクンと揺れることもなく、コーヒーをこぼす心配もない。アクセルに再び足をのせれば、電気モーターは瞬時にエンジンを再始動させる。大した車だ。

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